トップページモーツァルト研究ミサとレクイエムの構成ミサ/レクイエムの式次第 付録

ミサ/レクイエムの式次第 付録


【付録】

 以上で「ミサ」そのものは全部終了したわけですが、ヴェルディやフォーレのレクイエムでは葬儀の際に、ミサに引き続いて行われる「赦祷式(Absolutio)」の一部が付け加えられていますので、簡単にそのあらましを記します。

 葬儀のミサが終わると司祭は棺に近づき、最後の審判における寛大な裁きを求める祈りを歌います。聖歌隊はそれに「アーメン」と答唱し、引き続きレスポンソリウム「Libera me(解き放ちたまえ)」を歌います。これは、内容的にも続唱「怒りの日」と共通する大規模な聖歌で、よく「レクイエム」と一緒にまとめて作曲されています。
 次に「キリエ」が唱えられ、司祭は「主の祈り」を黙唱します。続いて、司祭は聖歌隊と唱和を交わしながら棺の周りを回り、聖水をまき、香をたきます。ミサ中で唱えられたのと同じ「集会祈願」が唱えられた後、聖歌隊の歌う交唱「In paradisum(楽園に)」のうちに棺は墓地に向け運び出されます。このアンティフォ ンはフォーレ、デュリュフレの「レクイエム」にあります。
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