【ドイツ & オーストリア DAY】
-- 5 月 25 日 --

Galleo and Beleem's performance
[ベルリン芸術大学]
熱演するハーグナー姉妹

--ヴァイオリン・ソナタ「春」--

ここをクリックするとこの曲の感じが
コンピュータ演奏でわかります
(注:実際の演奏録音ではありません)

ドイツよりは、ベルリン芸術大学のハーグナー姉妹。
滑らかな出だしで始まった曲は、ポピュラーなベートー
ヴェンのヴァイオリン・ソナタ「春」。姉のヴィヴィア
ンさんは、才能を認められてベルリン芸術大学基金より
ストラディヴァリを貸与されているとのこと。ベルリン
フィルで長らくコンサートマスターを務めたトーマス・
ブランディス氏に師事した影響か、長めの音符が伸びる
とき、その美しい音色が心地よく響きました。

妹のニコルさんは、ヴァイオリンと息のよく合った軽快
な演奏で、ヴィヴィアンさんを引き立てていました。
鳴り止まない聴衆の拍手に応えてのアンコールは、カル
メン幻想曲。テクニックを駆使したり、速いパッセージ
を弾きこなしてカルメンのメドレーを繰り広げたヴィヴィ
アンさんには、また大きな拍手が湧きました。

オーストリアから来た、ウィーン国立音楽大学の4人は
お国柄を表すコスチュームで登場。アルプスの牧場を背
景に音楽を親しむ若者の雰囲気で始まったのは、ハイド
ンの弦楽四重奏曲「ひばり」。第1ヴァイオリンのグマ
イナーさんは、上体を活発に動かしながら曲想を紡ぎ出
していきます。既に、ソロ・ヴァイオリニストとして演
奏活動経験もいろいろしているとのことで、彼女のメロ
ディーは落ち着いて聴ける、安定感あるものでした。他
の3人もよく息の合った形で、バランスもボリュームも
ぴったりでした。

アンコールのランナーの「シュタイル風舞曲」は、チロ
ルアルプスのようなイメージの音が楽しめました。
Fingland and Rivera's performance
[ウィーン国立音楽大学]
お国柄をしのばせるコスチュームでの4人

--弦楽四重奏曲「ひばり」--

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コンピュータ演奏でわかります
(注:実際の演奏録音ではありません)

Ensemble
合同演奏(「セレナータ・ノットゥルナ」)
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コンピュータ演奏でわかります
(注:実際の演奏録音ではありません)

合同演奏は、ドイツ語圏の両国とそれを補佐する形で日
本の学生さんたちが、アンサンブルを組みました。モー
ツァルトの「セレナータ・ノットゥルナ」とブラームス
の弦楽六重奏曲で、編成はやや変わりました。

前者はグマイナーさんが軽快に、後者はヴィヴィアンさ
んがビブラートを効かせる形で、曲をリードし、それぞ
れの持ち味が出されていました。
アンサンブルも、違った国の人々の混成ですが、よくま
とまっていました。

聴衆の拍手を起立して受けていた際に、ヴィヴィアンさ
んとヴルムさんが、二人とも顎当に鹿皮を使っていたの
が分かったのも、なんとなく微笑ましさを感じさせまし
た。

「京都・国際音楽学生フェスティバル'98を聴いて」の本文へ



[ 5 月 25 日 のプログラム ]
(於:京都府立府民ホール アルティ)
国名/音楽学校名 演奏曲目 演  奏  者
 [ドイツ]
  ベルリン芸術大学

ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ 第 5 番
         ヘ長調 op.24 「春」

 ここをクリックするとこの曲のさわりがコンピュータ演奏で聞けます
            (注:実際の演奏ではありません)



****アンコール****

  ワックスマン   カルメン幻想曲

 ヴァイオリン: ヴィヴィアン・ハーグナー
         Viviane Hagner
 ピアノ:    ニコル・ハーグナー
         Nicole Hagner
 [オーストリア]
  ウィーン国立音楽大学

ハイドン    弦楽四重奏曲 第 67 番
         ニ長調 op.64-5 「ひばり」

 ここをクリックするとこの曲のさわりがコンピュータ演奏で聞けます
            (注:実際の演奏ではありません)



****アンコール****

  ランナー   シュタイル風舞曲

 ヴァイオリン: モニカ・グマイナー
         Monika Gmeiner
 ヴァイオリン: カーリン・ヴルム
         Karin Wurm
 ヴィオラ:   ユリア・プフェッガー
         Julia Puchegger
 チェロ:    マルクス・コルセルト
         Markus Korselt
 [ドイツ/オーストリア/日本]
  合同演奏

モーツァルト  セレナード 第 6 番
         ニ長調 K.239
         「セレナータ・ノットゥルナ」

 ここをクリックするとこの曲のさわりがコンピュータ演奏で聞けます
            (注:実際の演奏ではありません)



****アンコール****

  モーツァルト   「セレナータ・ノットゥルナ」

[第1オーケストラ]
 ヴァイオリン: モニカ・グマイナー
         Monika Gmeiner
 ヴァイオリン: ヴィヴィアン・ハーグナー
         Viviane Hagner
 ヴィオラ:   ユリア・プフェッガー
         Julia Puchegger
 コントラバス: 野崎 知之

[第2オーケストラ]
 ヴァイオリン: カーリン・ヴルム
         Karin Wurm
 ヴァイオリン: 楢村 海香
 ヴィオラ:   小野 知尋
 チェロ:    マルクス・コルセルト
         Markus Korselt
 ティンパニ:  土屋 吉弘
ブラームス   弦楽六重奏曲 第 1 番
         変ロ長調 op.18 より
         第 2 楽章;主題と変奏
 ヴァイオリン: ヴィヴィアン・ハーグナー
         Viviane Hagner
 ヴァイオリン: カーリン・ヴルム
         Karin Wurm
 ヴィオラ:   ユリア・プフェッガー
         Julia Puchegger
 ヴィオラ:   小野 知尋
 チェロ:    マルクス・コルセルト
         Markus Korselt
 チェロ:    石 豊久
 コントラバス: 野崎 知之