メニューバー

トップページ > モーツァルト研究 > 「モツレク」演奏聴き比べ

「モツレク」演奏聴き比べ


Ensemble Voceでは、モーツァルトのレクイエムの演奏について、出版されているCDを団員で聴き比べる、ちょっとした勉強会を開きました。いくつもの演奏を聴いてみると、テンポの違い、曲想の仕上げ方の違い、色々と感じることができました。以下に、感想あるいは各CDの紹介を記します。
(1998.7)

指揮: カール・べーム
Sop: テレサ・シュティヒランダル
Alt: イラ・マラニウク
Ten: ヴァルデマール・クメント
Bas: クルト・ベーメ
合唱: ウィーン国立歌劇場合唱団
オーケストラ: ウィーン交響楽団
   ( 1956.11.2-8 )
   [ ジュスマイヤー版 ]
   PHIPS PHCP-9548
ワルターの演奏と並ぶ、モーツァルトのレクイエムの代表的な演奏。
ゆったりとしたテンポで、重厚な印象の演奏はいかにもレクイエムという雰囲気で、60 代のべームの円熟味を感じることができる。
(Bass む)
指揮: ニコラス・アーノンクール
Sop: ラヒェル・イェーカー
Alt: オルトゥン・ヴェンケル
Ten: クルト・エクイルツ
Bas: ロベルト・ホル
合唱: ウィーン国立歌劇場合唱団
オーケストラ:
  コンセントゥス・ムジークス・ウィーン
   ( 1982 )
   [ バイヤー版 ]
   TELDEC 2292-42911-2
長年、伝統的に演奏されてきたモーツァルトのレクイエムは、モーツァルトの死去で未完だった作品を、弟子のジュスマイヤーが完成されてきたバージョンである。しかし、近年、本来のモーツァルトの意図により近い編曲を模索する研究がなされている。その一つの成果が、フランツ・バイヤーの手になるもので、このCDは、その版での演奏である。合唱部分に大きな違いはないが、モーツァルトの生きていたころのオーケストラ編成に近い形で演奏されている。ワルターやべームの演奏に比べ、音符の長さを短めに切る傾向が聞ける。
(Bass む)
指揮: クリストファー・ホグウッド
Sop: エマ・カークビー
Alt: キャロライン・ワトキンソン
Ten: アントニー・ロルフジョンソン
Bas: ディヴィッド・トーマス
合唱: ウェストミンスター・
       カテドラル少年聖歌隊
    エンシェント合唱団
オーケストラ: エンシェント室内管弦楽団
   ( 1983.9 )
   [ モーンダー版 ]
   POLYGRAM POCL-5245
ジュスマイヤーの編曲をなるべく排し、遺稿でみつかったモーツァルトの「アーメン」を含むモーンダー版の演奏。「ラクリモサ」の9小節以降の違いや、ジュスマイヤーのみの追補になっている「サンクトゥス」や「ベネディクトゥス」は除かれている。演奏は、モーツァルト時代に近いシンプルな楽団と少年合唱に基づいている。明瞭な発音や清澄な演奏は、べームやワルターの伝統的演奏に慣れた耳には、非常に新鮮に聞こえる。
(Bass む)
名古屋フィルハーモニー交響楽団
第 50 回 記念定期演奏会
指揮: 森 正
Sop: 中沢 桂
Alt: 木村 宏子
Ten: 鈴木 寛一
Bas: 芳野 靖夫
合唱: グリーンエコー
   ( 1977.10.28 )
   [ ジュスマイヤー版 ]
名古屋のアマチュア合唱団のグリーンエコーが、名古屋フィルの定演に招かれ演奏したもの。森正の指揮は、ゆっくりしたテンポで荘重さを狙っている。ソロ歌手の出来は良い。合唱も伸び伸びと演奏しており、オケとの共演の経験豊富なグリーンエコーらしい。なお、本演奏はテープのみの記録で、CD等の市販盤はない。
(Bass む)

モーツァルト研究
年表 作品一覧 人々 「モツレク」聴比べ ミサとレクイエムの構成 ザルツブルグ時代
ミサ曲 Kv.192
女性

フォーレ研究 モーツァルト研究 バッハ研究 ヘンデル研究 ブラームス研究
トップページ EnsembleVoceとは これまでの演奏会 練習スケジュール